観光スポット紹介

比叡山延暦寺

 標高848mの比叡山は優美な姿から古歌には「都の富士」と讃えられ歴史の舞台として知られています。全山のほとんどが延暦寺の聖域となっていますが観光地としても人気があります。平安初期、この山を開いたのは天台宗の祖・伝教大師最澄上人でした。平安から鎌倉時代にかけて各宗派を広めた法然、栄西、親鸞、道元、一遍、日蓮ら上人祖師も、一度は比叡山で修行しました。日本仏教の発祥地といわれるゆえんです。
 緑深い比叡山中には100以上の建物があります。三塔十六谷三千坊と呼ばれて、三塔とは東塔(とうどう)、西塔(さいとう)、横川(よかわ)のことで、延暦寺はこの三地区に分けられます。

 東塔は一山の中心的存在で、老杉が茂る中に延暦寺の総本堂の根本中堂(国宝)があり、堂内で不滅の法灯が輝き続けています。東塔の象徴の法華総持院東塔や文殊楼、大講堂、阿弥陀堂などが集まっています。南山とも呼ばれる無動寺谷は、千日回峰行者の出峰地でも知られています。

 西塔も杉木が深く、静かな霊峰めぐりができます。三井寺の金堂を移した釈迦堂は比叡山最古の建物で、西塔の本堂にあたります。弁慶のにない堂で知られる常行堂と法華堂、織田信長の叡山焼き討ちを免れた唯一の建物の瑠璃堂などは趣があります。

 横川はドライブウェイが開通するまでは比叡山の秘境でした。舞台造り、朱塗りの美しい横川中堂を中心に「おみくじ」発祥の地という四季講堂、横川を開かれた慈覚大師が始められた写経を納める根本如法塔などが点在しています。

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